2010年8月29日日曜日

花とアリス [映画]



ジャンル: ドラマ  公開: 2004年

キャスト:鈴木杏、蒼井優、郭智博

監督:岩井俊二

評価 ★★★★☆

花(鈴木杏)とアリス(蒼井優)は大の仲良し。ある日、中学校への通学電車で花は宮本(郭智博)に一目ぼれをする。
高校に入学後、花は宮本と再会する。ある日頭を打った宮本を花は介抱するが、宮本に記憶喪失だと思い込ませ、自分は宮本の彼女であると信じ込ませる。違和感を覚えつつも、花の言うことを信じる宮本。
ささいな嘘からアリスまで宮本の元カノと偽ることになり、不思議な三角関係が展開していく。


[レビュー]
透明感のある映像とストーリーはまさに岩井俊二ワールド。本作ではさらに、蒼井優の持つ透明感が加味され、非常に爽やかで、清清しい作品になっている。
大きな起承転結があるわけではない、学園生活の一コマを切り取っただけであるにも関わらず、面白く感じるのはさすがの脚本力といわざる得ない。
私は大好きな作品である。
蒼井優が好演しすぎているため、主役の鈴木杏が若干喰われている印象を受けるが、鈴木杏の演技が下手なわけではなく、決して評価を下げる理由にはならない。むしろ蒼井優と対比して見ると、鈴木杏らしい豪快で視聴者に迫ってくる演技はこの作品において重要な要素となっていると思う。
郭智博の演技自体は管理人は初見であったが、独特の空気感がこの作品の雰囲気に合っており、非常に良い。
蒼井優は現在は完全に名女優のポジションを得ているが、この時期にもその素地はあったのだと思い知らされた。でも、蒼井優のダンスシーンに割いている時間が長いので、蒼井優の映画と言われても仕方ないかも。。。